大阪空港ホテルにご宿泊されたお客様は、お部屋にあった赤と白のドリップバッグコーヒーをおぼえていらっしゃいますか?
ホテルでは全てのお部屋にドリップバッグコーヒーをご用意し、お客様ご自身でお好きなタイミングで淹れていただけるようにしております。
なかでも、ダブルルームとツインルームには、大阪空港ホテルオリジナルのコーヒーをご用意しており、赤と白のパッケージが印象的なこの2種類のブレンドは、地元の人気カフェ「ヒロコーヒー」とのコラボレーションによって誕生しました。
焙煎したての新鮮な豆の香りとともに旅の気分をリセットしてくれる一杯は、どのようにして生まれたのでしょうか。
        ヒロコーヒーは、1977年大阪府吹田市に誕生した一軒の珈琲店から始まりました。レンガ造りのレトロな店構えと、サイフォンで淹れるこだわりの一杯は、今も変わらず受け継がれています。現在では北摂エリアで20店舗を展開し、地元では誰もが知っているまちのカフェとして親しまれています。
ヒロコーヒーは「おもてなしビジネスの新しいスタイルを築く」という挑戦を掲げていて、高品質なスペシャルティコーヒーにこだわり、厳格な自社基準のもと、豆の買い付けから焙煎・販売に至るまで一貫した品質管理を徹底。ヒロコーヒーの真摯な姿勢とコーヒーの味わいに共感したホテルスタッフが「ぜひ客室でもこのコーヒーを味わっていただきたい」と導入を熱望し、自らヒロコーヒーにアプローチしたことが、今回のコラボレーションのきっかけとなりました。
ヒロコーヒーとのコラボレーションで生まれたホテル限定のオリジナルブレンドは、ホテルと空港の情景を思わせる雰囲気をかんじさせながら、異なる個性を宿しています。
🔴 「ITAMI」ブレンド(赤)
ガツンと力強く、深いコクと苦みが際立つ空の玄関口・伊丹のダイナミズムを思わせる一杯。
しっかりとした味わいは、夜のリラックスタイムや仕事後のひと息にもぴったりです。
⚪ 「INAGAWA」ブレンド(白)
やさしく、まろやかで、すうっと飲みやすいマイルドタイプ。
朝の目覚めや、チェックアウト前のひとときに。
旅立つ前の静かな時間に、心と身体を整えてくれるやさしいブレンドです。
ヒロコーヒーが何よりも大切にしているのは、「豆こそが味のすべてを決める」という哲学。
ですが、他と一線を画す理由は「よい豆を使っているから」だけではありません。そこには、ヒロコーヒー独自の品質保証システム「HIRO CERT(ヒロサート)」の存在があります。長年にわたりコーヒーづくりに従事する生産者が丹精込めて育てた豆を、最高の状態でお客様に届けるために考え出された、コーヒー産業の未来を守るための新たな取り組みです。
「HIRO CERT」のもとでは、豆の買い付けから焙煎、運搬、抽出にいたるまで、一切の妥協を許さない厳格な品質管理が徹底されています。
熟練の職人たちが自社工房で丁寧に焙煎するからこそ実現するこの一貫したプロセスが、ヒロコーヒーがスペシャルティコーヒーのみをご提供できる理由であり、大きな魅力なのです。

大阪国際(伊丹)空港近くに、ヒロコーヒー全体の焙煎を担う「いながわ焙煎工房」があります。2004年の開設以来、世界中から厳選された生豆がここで焙煎され、各店舗に届けられています。
工房には5台の焙煎機があり、それぞれの特性を活かしながら、豆のキャラクターに合わせて使い分けられています。
焙煎を担うのは、ヒロコーヒーの専属のロースターたち。コーヒーの品質と鮮度に情熱を注ぎ、豆の声を聞くように火加減を見極め、焙煎時間をコントロールしながら一粒一粒に命を吹き込んでいきます。
コーヒーの風味は焙煎後の鮮度に大きく影響されるため、ヒロコーヒーでは鮮度を徹底的に重視し、焙煎後8日以内(量り売りに限る)を目安に提供されるという品質管理体制を取っています。

HIRO CERTに基づき、農園での栽培から輸送、焙煎、そしてカップに至るまで、すべての工程を一貫管理するヒロコーヒーだから実現できる理想のコーヒーがあります。それが「スペシャルティコーヒー✕オーガニック認証」。
農薬や化学肥料を使わないという基準を厳守して栽培されたオーガニック豆は、雑味がなく優しい甘みと澄んだ後味が特徴。安全性と品質への徹底したこだわりが、ヒロコーヒーのオーガニックコーヒーを特別な存在にしています。
コーヒー豆がオーガニック認証を得るのは、決して簡単なことではありません。土壌や水質管理、肥料の内容、農園で働く人々の労働環境や報酬、安全性、トレーサビリティ など、厳しい基準を満たす必要があります。長年にわたり信頼関係を築いてきたパナマ、コスタリカ、ブラジル、インドネシアなどにある農園が、この基準を理解し、誠実に守り抜いて、オーガニック認証豆を生産しています。
さらに、ヒロコーヒーの焙煎工房は有機認証を取得しているため、オーガニック認証豆も自社で焙煎が可能です。オーガニック認証豆の自然な風味を、繊細な焙煎技術で丁寧に引き出し、高い鮮度のオーガニックコーヒーを提供しています。ヒロコーヒーのオーガニック豆を水出しで抽出したアイスコーヒーは、まさに別格の一杯です。

        大阪空港ホテルから車でわずか10分。空港のすぐ横を流れる猪名川を渡ると、そこに現れるのが「ヒロコーヒー伊丹いながわ店」です。駐車場の入り口に差し掛かった瞬間、「ここは本当に日本?」と目を疑ってしまうかもしれません。ブラジル郊外のコロニアル建築をモチーフにしたレンガ造りの建物は異国の空気感をまとい、その美しさにワクワクが止まりません。
この店舗に「いながわ焙煎工房」と「いながわケーキ工房」が併設されており、20店舗を展開するヒロコーヒーの中でも、特別な存在です。
建物に入ると、1階はコーヒー豆やドリップバッグ、オリジナルの焼き菓子・ケーキなどを販売するショップスペースになっており、2階には広々としたカフェ空間が広がっています。大きな窓から四季折々の猪名川の風景を望みながら、焙煎したての香り高いコーヒーと手作りのケーキを楽しめる、まさに贅沢なロケーションです。
ヒロコーヒー伊丹いながわ店の最大の魅力、それはテラス席から見上げる空のダイナミックな風景です。
大阪国際(伊丹)空港の北端、猪名川を挟んだちょうど向かい側に位置するこのカフェでは、テラスに座ってコーヒーを楽しんでいると、離陸したばかりの飛行機が頭上をかすめて飛んでいく、そんな贅沢な光景に出会えます。
大型機からプロペラ機までさまざまな飛行機が次々と登場するので、思わず空を見上げたまま手にしたコーヒーのことを忘れるほど。
店内の雰囲気もまた魅力です。スタッフ皆さんも気さくで丁寧な応対をしてくれ、初めて訪れる方でも心地よく過ごせるおもてなしの空気が流れています。
ロケーションが良く、雰囲気に満ちたカフェでありながら、価格がリーズナブルなのも、愛される理由のひとつ。コーヒーだけでなく、ランチメニューも充実しています。
・厚切りトマトとジューシーなハンバーグをサンドしたハンバーガー(チーズあり/なし選択可)
・ロングソーセージのホットドッグ
・ふんわりとしたフレンチトースト
など、ボリューム満点で満足感の高いメニューが揃っています。
        コーヒーの味わいを一層引き立てるのが、ケーキ工房で作られる自家製ケーキです。パティシエたちは「お客様の笑顔を咲かせること」を目指し、旬の素材と真摯に向き合いながら、その季節にしか出会えない味わいを生み出しています。
定番のロールケーキや、コーヒーと相性抜群の焼き菓子、タルトなどが並ぶ中で、ぜひ食べていただきたいのが「ヒロ大黒」です。この看板スイーツは、4種類の高級チョコレート(ベルギーのベルコラーデ社など)の個性を重ね、まるで「チョコレートの層を味わうような」贅沢な逸品。しっとりと焼き上げた生地とそれぞれのショコラの風味が絶妙に絡み合い、濃厚で奥行きある味わいに仕上がっています。
このケーキの仕上げを決めるのが、職人の手によるチョコレートコーティングです。チョコレートの間に空気が入らないよう、できるだけ薄く、均一に塗る必要があり、熟練の技が求められる繊細な工程です。
コーヒーだけではない、ヒロコーヒーのもう一つのこだわりを、ぜひ味わってみてください。
        大阪空港ホテルは、大阪国際(伊丹)空港に直結しているという抜群のロケーションを活かして、皆さまの旅を心地よく彩るお手伝いをしたいと常に願っています。
お部屋のコーヒーも、ただコーヒーをご提供するのではなく、“本当に美味しい一杯”を届けたいという想いから、関西を代表するロースター・ヒロコーヒーとのオリジナルブレンドを共同開発しました。
オーガニック認証を受けた焙煎工房、鮮度と風味にこだわる品質管理、そして世界中の生産者と信頼で結ばれた調達ルート、そのすべてを背景に持つヒロコーヒーの一杯が、皆さまの心と体をそっと温めてくれることを心から願っております。
大阪空港ホテルならではのコーヒーの“おもてなし”。コーヒーに込められたのこだわりと想いを、旅の途中に、ぜひ味わってみてください。